2011年10月30日日曜日
未来学を信じて《予言》を信じない人へ
出典:黙示録の大予言:219~220頁
加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ
《未来学を信じて《予言》を信じない人へ》
では、こうした未来は現実のものなのだろうか……。
せっかくこうして突きとめた『黙示録』やノストラダムスの『大予言』も、
それは「占い」程度のものだと軽視する人たちがいる。
彼らは学校などで間違った教育を受けて、
そうした考えの欠点に気がつかない。
彼らは科学的な「未来予測」は信じるが、
《予言》は非科学的な迷信だと思いこんでいるのだ。
だが実際には、
現在の未来予測学は全然アテにならず、
学者自身、まったく自信がない。
その原因は、統計をもとにした
「2001年には世界の○○○はどうなる」というような「説」は、
たとえば過去の統計数値が「常に一定の比率で増え続ける」というような、
この世では絶対にありえないものを、
あるように錯覚した思いこみに基づいているからである。
誰が考えても、その間には必ず変動があるに決まっているものを、
初等数学的な頭しかない人たちが、
国民を見くびって出した小学生なみの答えなのだ。
的中するはずがない。
地震のような機械的な原因によるものでも、
周期が確定しているわけではない。
季節のような順序の定まったものでも、
ピナツボ火山の大噴火のような突発事件で噴きあげた火山灰によって雲の量が増え、
大地が受けとるエネルギー量が激減して、冷夏を作りだし、
日本が外米を輸入して配給するという非常事態におちいった。
こうしたことは「統計をもとに空想した未来」には入っているはずがない。
だからいまの「未来学」は、まだまだ信頼できない。
ノストラダムスの『大予言』とは
比べることすらできないほど無力で「幼い」学問である。
ところが社会の一部は、
それがすでに立派に成長した有用なものだと妄信している。
問題はそこから発生している。
主食米の問題だけでなく、公害による環境問題も、
貿易黒字によって受けている全世界からの非難も、
バブルの発生も崩壊も、ソ連の消滅も、
何ひとつ予測できなかった人たちが、
政策を立案して、すべて反対の結果に終わった。
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