2012年1月30日月曜日

天に課された仕事だけを懸命にやればいい



 出典:黄金の世紀:202~203頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ

 《天に課された仕事だけを懸命にやればいい
 《天に課された仕事だけを懸命にやればいい

 『大予言』は日本を二十一世紀に、世界を指導する立派な国として描いている。

 これまでみてきた人的・物的な公害が最悪の状態になる前に、

 フロンやダイオキシン問題が改善されつつあるように、

 日本人も最悪の事態になる前に改心して、立派な国民になるのであろうか?

 そうだとすると公害先進国こそ、公徳先進国にもなれるということになる。

 ノストラダムスの最大の目的は、
 
 この『予言集』で人類の愚かさ、生命の浪費を、実例で教え、

 どう生きるべきかを一人でも多くの人々 に悟らせることにあった。

 だからこそ彼は、政治と宗教の幼稚な権力による虐殺の危険に晒されながら、

 その能力の限りをふり絞り、心血を注いで、この巨大な奇跡の書を書いたのである。

 単なる個々の王や英雄どもの、愚行を予言して救おうとしたものでないことは、

 それが難解で、被害者どもの役には立たなかったことを見ても明らかだ。

 彼は権力者や富者には軽蔑と憐欄の目で接している。

 決して尊敬も遠慮もしていない。

 彼等の運命は彼から見れば決定済みの宿命で、

 無力な人間にはどうすることもできないものだった。


 それは植物が無数の種をばらまき、その一つが成長するのとおなじで、

 結局だれかが受け持つしかない役割にすぎないからだ。

 だから彼はむしろ哀れみの気持ちで彼等を観察しているだけで、

 警告することさえしていない。

 それがかえって私たちに深い印象を与える。

 「[決定済みの未来]の中に生きる私たちは、無駄なあがきをやめ、

  自分に与えられた能力相応に、天に課された仕事だけを懸命にやればいい。

  その結果がどうだろうと、喜ぶことも悲しむこともない」

 と彼は彼自身の仕事ぶりで私たちを教え導いているのだ。

 それが決して悲観的なものでないことも、はっきり具体的に、力をこめて、

 実に多くの実例を挙げて書き残してくれている。

 彼の目的が遂げられたといっても、それは具体的に、どんな形で実現するのか?

 それを知らなければ、一人よがりに終わってしまう。

 だが彼には抜かりはない。

 だからこそ彼はそれを、この「黄金の世紀」を予言した約六○の予言詩の中でも、

 独立した内容としては最多の一○を超える詩で描いて予言しているのである。

 それを彼の忠告どおり「絡み」に注意して読めば、

 彼の予言の目的がなぜ遂げられたか、

 その完成とはどんなものか、

 これから先、世界がどうなっていくのか、はっきりわかるようになっている。

 それを見落としては、せっかくの『予言集』も無価値に等しい。

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