2012年1月6日金曜日
救世主の東洋思想は驚きと脅威をあたえる
出典:黄金の世紀:146~147頁
加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ
《救世主の東洋思想は驚きと脅威をあたえる》
《救世主の東洋思想は驚きと脅威をあたえる》
さらに、この「3-67」の詩は、
それが哲学者たちには、新しい哲学上のニュースになるというのだが、
こちらには特定の限定詞がついている。
それは「在来のドイツ哲学とは縁遠いものだ」というのである。
これをノストラダムスは詩的に
「ドイツ人の住むある山とは境を接しない」と表現したのである。
この部分は、新しく現われる救世主の思想が、
西欧の哲学思想と「境を接しない」まったく縁のない
東洋思想だということを強調しているのである。
だからノストラダムスの周囲にいる哲学者たちには、
それが世界を統治するというのは大変なニュースであり、
驚きとともに脅威でもあり、屈辱と怒りを感じるものでもある。
このことをノストラダムスは知り尽くしていたからこそ、
この予言詩を加えたのだ。
だからこの詩の主人公は救世主で、
黄金の世紀を尋ねる私たちにとっては、
この詩は最も貴重な「ニュース」である。
この詩は救世主がその東洋哲学で君臨する前に、
こうした哲学者たちの論議の的になり、批判と賛成の議論の渦にまきこまれて、
多忙をきわめるが、結局支持されるという経過を描写している。
そしてそれもまた彼の哲学に心酔する人々の学派には、
「一つのニュース」なのである。
次の詩は、その学派のようすが、
詩的にすがすがしく、名画をみるように、
しかもその情熱が熱風とともに迫ってくるように描かれている。
「4-31」
「月がその高い山の上にみえる夜、
唯一の天才が告げるその新しい哲学、
教壇でその弟子に不滅の訓戒、
眼は南に。思考と手足は情熱の火に」
「眼は南に」というのは、
東洋の玉座は「南面している」のが決まりであるから、
救世主が統治者に選ばれたあとだということ。
だからこの弟子たちは、単なる哲学の学生ではなく、
彼のもとで活躍する協力者たちのことである。
だからこの教壇も単なる大学の教壇で町はなく、
世界連合の議場だと考えてもよい。
そうみてくると、この「月」も、単なる空の月ではなく、
彼、救世主を象徴する言葉だとわかってくる。
それが高い哲学の山よりも、さらに高く昇ったとき、という形容なのだ。
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