2011年8月20日土曜日
黒馬の騎士の正体は何か?
出典:黙示録の大予言:91~92頁
加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラー
黒馬の騎士の正体は何か?
では「黒馬の騎士」の正体は何か。
それは黒馬の騎士が「計量器」を手にして現れたことでわかる。
それは何の道具か?
ギリシャ時代からヨハネの時代にそれを必要とした者は商工業者だった。
もっと象徴的にいえば、それは「金儲け」に欠かせない道具だったのである。
だから『黙示録』は
「銀15銭に小麦5合。銀15銭に大麦1升5合。油と葡萄酒を傷なうべからず」
という警告を書いているのである。
この言葉を聞けば、だれでもそれが商取り引きだとわかる。
この二度繰り返される「銀15銭」の原文は「1デナリ」という言葉である。
1デナリというのは、ローマ帝国時代の銀貨の一種で、
当時のふつうの労働者の一日あたりの平均賃金を表す目安になっていた。
小麦5合はそのころの1家族の1日の主食の量である。
いまの世界は至るところで異常なインフレが起こり、
飢饉が頻発して餓死者が大量に出ている。
日本も1993年には、全国的な異常気象で、
米も野菜も成育しないという大凶作に見舞われて、
海外から米を緊急輸入するはめにおちいった。
この原稿を書いているいま(1994年春)も、
国内産の米が異常に値上がりして、この計量器の予言にもいいしれない実感がある。
当然、黒い金儲け=ヤミ米の取り引きが横行し、
国民の関心は生活費の高騰に集中しているが、
政府も野党も国民の迷惑はそっちのけで、
後継政権の争奪に懸命で、予算案も店(たな)ざらしにしたままである。
これでも民主国家といえるのか……。
しかし『黙示録』がわざわざ、こうした現状や、
日本の凶作を予言したものだとは思えない。
そんなことよりも、もっと悪質な金儲けが、世界を暗くしているからである。
たとえば、この言葉の中の「油」と「酒」を考えてみよう。
映画『アンタッチヤブル』で誰もが知っている
当時のアメリカの暗黒街の帝王アル・カポネは、
この黒馬の騎士の話の通りに、殺人を武器にボスにのし上がり、
黒い酒を売って金を儲けた。
油=石油は、私たちの生活に欠かせない必需品になっている。
その取り引きにもさまざまなスキャンダルがつきものだが、
こちらの場合はそれよりも利権の争奪が世界を暗黒に引きずりこみ続けた。
アラブの石油利権が職争を生むことは、
すぐこの前の湾岸戦争でも体験したが、
その当事者のサダム・フセインはこの予言の警告を無視して「油を傷ない」、
海に流してペルシャ湾を汚染し、
油井に放火して天も暗くなる黒煉で空を覆い、
その煤煙がいつまでも成層圏に浮遊して少しずつ降り注ぎ続けて、
異常な量の雨粒を生み、黒雲で空を覆わせて、
私たちにも「5合で1デナリ」の米を食べさせる異常気象の引き金になり、
世界に凶作を振りまいた。
そして私たちの「飢え」を金儲けのチャンスにする「黒い金儲け商人」が、
日本中にも至るところに溢れている。
まさに「傷なうな」という言葉と食糧危機がセットになって現実に出現し、
私たちは一人残らず、それを証言できるのである。
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