2011年8月3日水曜日

現代語訳『聖書』の重大な欠陥

 出典:黙示録の大予言:62~64頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ

 《現代語訳『聖書』の重大な欠陥

 ところで、『黙示録』の解読に際しては、どうしてもご理解いただく必要のある、

 重要な問題がまだある。

 それは私がこの本の冒頭に引用した「黙示録の明治パロット師版」

 (以後は「明治版」と省略する)と、最近の現代語訳との訳文の違い、

 および原典のギリシャ語と一般化している英語訳の問題である。

 「明治版」は、たとえば、

 「彼等、刀剣、飢饉、死亡および地の猛獣をもて、

  世の人の四分の一を殺すの権を与えられたり」と書いてあるのに、

 現代語訳のほうは、
                       
 「彼らには、地の四分の一を支配する権威および剣(つるぎ)と飢饉と死と地の獣らとによって

  人を殺す権威とが、与えられた」というのや、

 ある英和対訳の本には、

 「その馬に乗っている者には、地上から平和を奪い取って、

  殺し合いをさせる力が与えられた。

  また、この者には大きな剣が与えられた」と書いてあるものもある。

 おわかりのように現代語訳のほうは随分手が加えられて「やさしく」変えられているし、

 最後の「世の人の四分の一を殺すの権」が「地の四分の一を支配する権威」に

 化けているのはまだいいほうで、英和対訳本では四分の一は完全に省略されている。

 どれもこれもが、全然、別の内容であることは、一見しておわかりになると思う。

 ほかにも「猛獣」が、ただの「獣」になっていたり、

 「権=権利・権力」という実質的な強い力が「権威=オーソリティ」

 というまったく別の、形容詞的なものにスリ変えられている。

 だからこれではとても「同じ本」というわけにはいかない。

 この例は小さな一部分を見ただけであるが、

 『黙示録』の予言内容を示す「かんじんな部分」である。

 「予言解読」という仕事は、一字一句がすべて実に大きな意味をもっている。

 それを残らず総合してこそ、正しく未来を予知することができるのである。

 それなのに、訳者によってこんなにも異なったものになっている。

 これでは「予言内容」どころか、

 本当の『黙示録』に何が書いてあるかさえもわからない。

 最近、難しい学問をわかりやすくするといって、

 たとえば『マンガ日本史』などという本などをよく見かけるが、あれと同じである。

 おおよそのことが何となくわかればいい、というつもりらしいが、

 こんな状態のマンガ的な『黙示録』を使って、いくら苦労して解読しようとしても、

 答えもマンガ的なものしか出ないに決まっている。

 だから『黙示録』なら、どれも同じだと思って、

 現代語訳の一つのテキストだけで解説したような本に、

 本当の解釈も解説もできるはずがないことにご注意いただきたい。

 それはヨハネの『黙示録』ではなく、別のものなのである。

 さらにもう一つ確認しておくことがある。

 それは言葉というものは、国によってずいぶん違うから

 「翻訳」自体、非常に難しいものなのだが、『黙示録』はさらに厄介なことに、

 その原文は、いまのギリシャ人が読んでも意味がわからない古代ギリシャ語と、

 ヘブライ(ユダヤ)語の文法とが入りまじったものである。

 だからはっきりいって、いま市販されている日本語や英語版『聖書』に載っている訳は、

 すべて「誤訳」だといえる。

 このことを、前もって申しあげてお断わりしておかないと、

 その誤訳のほうを信じている方から、歴史言語学の学究である私(加治木義博)が、

 なんという情けない間違いを犯したのか、

 いいかげんだ、という非難を受けたとき弁解できないからである。

 『黙示録』

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 ヨハネの黙示録とノストラダムスの大予言
 『黙示録』
 『ノストラダムスの大予言』
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