2011年12月31日土曜日

彼は人類の望みをかなえる立法者



 出典:黄金の世紀:130~131頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ

 《彼は人類の望みをかなえる立法者
 《彼は人類の望みをかなえる立法者


 またこの詩は、「しかし法学者で聖職者ゆえに公正だ」と書いている。

 これは救世主自身が法学者だというのだが、

 それは事実だろうか?次の詩をみてみよう。


 「5-79」

 「その神聖な華麗な、腹一杯たべられる安楽がくるだろう、

  その偉大な立法者の出現によって、

  低い地位を高くする。その人々 の秘密をあばく者を苦しめる。

  大地の上に、真似のできない者、生まれる」

  
 この詩をみると、彼は人類が腹一杯たべられるようにする。

 これは、これまでの社会システムのままでは実現できないから

 非人道的な利益追及者は罰して葬りさり、

 逆に人道的な事業に対しては利益が確保できるように補助するといった

 新しい法律を工夫して強力に施行することが必要だし、

 それに続く「地位の低い人々の地位を高くする」というのも、

 資産の多少や昔の悪い階級制度によって差別されてきた人々、

 また生まれた地域の悪条件などから、もって生まれた才能を発揮できない人たち、

 不健康が原因で貧しい生活しかできない人々 、

 これらの人々 をさまざまな苦悩から救い出す、

 ほんとうの救世主の仕事を法律化し、その差別から解放してみんな平等にする。

 また悪い奴らが、

 弱い人々 が過去の悪法時代にしいたげられて

 地位が低かったことを暴露するなど神聖な人権を犯し、

 また企業の生命を危うくする機密を盗みだして売る犯人など、

 他人の秘密を暴くような人類のガン、

 人類社会の敵に厳罰を加えて苦しめる法律を、

 遠慮なくつくって制定する。

 だから彼はまさしく立法者であり、

 それも過去の立法者が実現できなかった素晴らしい法律を

 つくり、説明し、賛成させ、制定し、実施した立派な法学者であり、

 それは「真似のできない」力をもった怯律家と呼んでも少しも誤りではない。

 またそれでこそ彼は釋迦やキリストのような救世主であり、

 これ以上の聖職もない。

 ノストラダムスが「聖職者」と呼ぶのはそのためで、

 決して彼が宗教家になるわけではない。

 しかし、彼が実現したことは決して新しい考えではない。

 それは人類がこの地球上に生まれて以来、ずっと望み続けてきた願望だった。

 彼はそれをこの地球上に実現させた実行者なのである。

 これで彼がなぜ救世主という肩書きで呼ばれるのかが、よくわかった。

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2011年12月30日金曜日

ジュピター「日本」の苦労と真価



 出典:黄金の世紀:128~129頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ

 《ジュピター「日本」の苦労と真価
 《ジュピター「日本」の苦労と真価

 このたとえが代表するような、
 
 こうした人々 の願いがかない、

 すべての人々 が「日の目を見る」時代=「黄金の世紀」が本当にくるのである。

 だが、これも疑う人のために、

 そのときのようすをノストラダムスがどう「記録し、報告して」いるか、

 みておいていただきたい。

 彼は次のように未来をみて、予言している。


 「10-73」

 「現在とともに、どんな過去の時代も、

  裁き手は偉大なジュピターだろう。

  遅れた世界は彼を疲れさせるだろうが、

  しかし法学者で聖職者ゆえに公正だ」


 ジュピ夕―は詩では「ゾヴァリテ=たいへん明るい」だが、

 これでは意味が通じないので、比愉であることがわかる。

 ゾヴァリテから生まれたのが天文学用語の「木星=ゾヴィエー」なので、

 これは一般用語のジュピテル=ジュピターを、わざと隠して言い替えたものなのだ。


 この詩は、前の詩などの過去の人類社会の欠陥を改めさせる日本人が、

 直面するだろう困難を描写しているが、

 この裁き手をあからさまに書かない方がいいと考えるなにかの理由があったのだ。

 それは当時、フランス人を支配していた力トリックの圧政が、

 よくご存じの、

 魔女裁判にまでエスカレートしていた

 中世欧州最大の暗黒時代だったことを思い出させる。

 こうみてくると、

 いまなお強大な勢力を欧米人の心理と慣習に保ち続けている

 キリスト教の中で育った人々には、

 これまでの旧体制を思いきって批判し改革する精神力も、チャンスも少ない。

 だから先の詩が、

 日本人と中国人とロシア人とだけを挙げていたのだ。

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2011年12月29日木曜日

荒れ野になる金融資本王国



 出典:黄金の世紀:126~127頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ

 《荒れ野になる金融資本王国
 《荒れ野になる金融資本王国


 資本主義、それは悪ではない。

 産業革命の生みの親であり、大量生産が人類の幸福な生活を、

 どれだけ豊かに支えたか知れない。

 しかしそれが「荒れ野」になるという。


 「4-20」

 「平和と大量生産を長い期間、神は賞賛する。

  その王国が全てにわたって荒れ野のあの百合の花。

  水死体、人々は陸にもっていく。

  幻影だけの幸運を悟って、現実のそこに埋葬する」


 平和と大量生産はいいものだと、人類は長いあいだ無条件に信じて賞賛してきた。

 しかし前の詩のように、その富が、人類の敵に育ってしまった。

 それでは聖書にあるように「ソロモンの栄華も野の百合にかなわない」。

 百合の花は清潔で子孫を繁栄させるが、

 まちがった富の蓄積は自分の分身である人類を滅ぼす悪魔でしかない。

 やがて全てにわたって荒れ野しか残らない状態にしてしまう。

 彼がいうとおり、世界はいまやゴミと毒物の荒れ野に、どんどんなりつつある。

 しかも、科学も医学も、改善も予防も中途はんぱで、

 病気も中毒も後遺症だらけ、完全に本当には治せない。


 水死体というのは海運業や貿易が、生み出していく溢れる商品のばらまく公害と、

 その競争に敗れた倒産者や逃避者や自殺者のこと。
 
 彼らは陸の商売にもぐりこみ、水ものが幻にすぎなかったと悟っても後の祭り、

 現実の厳しさに命を縮めて、けっきょく陸に葬られる。

 資本主義の改革、それは資本主義全体を嫌悪して、

 より人間性に合わない共産主義独裁を主張したソ連などの資本主義批判ではない。

 人類は機械ではない。

 働きには個性と個人差がある。

 それは本人の自由意思で最善に発揮できる。

 奴隷や囚人はなにものも生まない。

 しかし自由もニューヨークのダウンタウンが象徴する下層社会にみるような、

 放任と差別、暴力による取締まりといった、罪悪と罪悪の葛藤を生むものでいいはずがない。

 ノストラダムスがいうように、孔子や釈迦の教えのような東洋的倫理の徹底教育によって、

 初めて野獣から脱皮した知性と倫理のそなわった二十一世紀人ができあがるのである。

 それは人類史上、初めての進化で、超古代の石貨や貝貨が貨幣だった時代から、

 当然のこととして続いてきた富の寡占を、必要悪としてきた野蛮な時代から、

 金銭に支配されずに、本当のすぐれた才能の持ち主を正しく評価して、

 つまらないマネーゲームに巻きこまずに、

 その才能を人類の真の幸福のために活用する知性の時代へ、

 昆虫の髪脱皮して素晴らしい成虫に羽化し、大空を飛びまわるような、

 画期的な「進化」をとげたのだ。

 それは「10-80」の詩がたとえているように、せっかく良い港を所有していた人や地域が、

 独占資本の策略におちて倒産し、壊れて使えなくなっていた港。

 それはその地域の産業や貿易の死を意味するが、それが再び商船を建造して、

 世界の人々を相手に製品を生産して積み出し、

 安い製品を自由に運んできて地域住民の幸福な生活を支える。

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2011年12月28日水曜日

独占資本の罪悪を打ちくだく救世主



 出典:黄金の世紀:124~125頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ

 《独占資本の罪悪を打ちくだく救世主
 《独占資本の罪悪を打ちくだく救世主


 「10-80」

 「偉大な治世に君臨するたいそう高貴な統治。

  大きな青銅の城門を、激論の成り行きで

  王と大公が喜ばしいパンチで開かせるだろう。

  取り壊された港が船を建造。日の目をみるだろう」


 ノストラダムスは「黄金の世紀」を最高にほめたたえるとともに、

 その統治を非常に高貴だと評価している。

 これは救世主に対する絶賛の詩なのである。

 青銅は、金銭、金儲け、

 その大きな城門とは、巨大資本が独占する巨大コンツェルンが、

 あらゆる手段を使って、堅固な城塞のような企業を築いているが、

 それを解体改善する突破口を開くということである。

 その状況は、その高貴な統治の場である例の「大きな議会=世界連合の議会」で、

 激論が交わされて、王=世界でただ一人の統治者=救世主と、

 その新世界政府の指導者=統治の実務をとる大公=首相とが反対者に、

 人類にとって最も喜ばしい見事なパンチを食らわせて、

 ついに人類の悲劇の根源、今の差別の真因である、

 富の寡占という最悪の罪悪の城=間違った資本主義が堅く閉ざしていた=その「門」を

 ついに開かせる。

 こういっても実感がわかず、

 「金儲けが、なぜ悪い?」と簡単に納得できない方は、

 ノストラダムスが指摘した商業資本の罪悪の一例を、

 次の詩で感じとっていただきたい。


 「4-15」

 「どこに飢えを発生させようかと考える、

 いちばん満腹でき、満足できるからだ。

 貧欲な犬のような海の眼でもって、

 一方に対して。もう片方では気前のいい油、いい小麦」


 「海=貿易商人」が、

 貧欲な犬のような眼をギョロつかせて、

 世界のどこに飢えを発生させようかと狙うのは、

 値段を吊り上げてうんと儲け、

 自分は満腹して大満足できるからだ。

 一方に対しては高い食料を売りつけて貧乏人を殺すような、

 そんな悪いことを平気でしながら、

 片方では、あり余った油や小麦を、

 気前よく安く大量に売りつける連中がいるのだ。

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2011年12月27日火曜日

無国境時代の幕開け、参戦した中国人の大移動



 出典:黄金の世紀:122~123頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ

 《無国境時代の幕開け、参戦した中国人の大移動
 《無国境時代の幕開け、参戦した中国人の大移動


 彼が君臨する時代の日本人は、

 世界の海の支配権をにぎっていることだし、

 すぐ後の詩「10-80」では、

 彼を補佐する人たちがいて、

 その人たちが激論を交わしながら、

 理想世界を築き上げていく様子が描かれている。

 彼らは世界をどう改善するのか。


 「5-11」

 「海は太陽の人々 の助けなしには渡れないだろう。

  金星の人々 、全アフリカは君のものだろう。

  彼らのもつ権力最高、ほっておくサチュルヌ。

  そこでそのアジア人の一部が変わる」


 これは日本以外の人々 は海上交通が不可能だというのか、

 貿易が不可能だというのか、よくわからないが、

 いずれにしても人類は日本人の助けを必要としているのだ。


 これに比べると小さいが、中国人が全アフリカを勢力下におくといい、

 彼ら=日本と中国の権力は最高だというから、

 これは第三次大戦によって、

 東アジア以外の地城が力を失ってしまったことを示している。

 サチュルヌはその東アジアの北部を占めるロシアのことだが、

 こうした際にも何もせずに「ほっておく」というから、

 ロシアの無力化は世紀末よりさらに進む。

 その結果アジア人の一部が変わるというが、

 これは世界国家が生まれる過渡期の状況だから領土問題などではなく、

 大人口に悩む中国人がアフリカやシベリアに大移動するといった、

 無国境時代の幕開けを描写したもので、

 次の詩もその動機が、

 彼らがアラブ側に同盟して第三次大戦に参戦し、

 仏伊で戦ったあと、アフリカへ入ったという経緯を物語る。

 「2-29」

 「東洋人、自分のその本拠地から出かける。

  アペニン山脈を行きゴール(フランス)を訪れる。

  空を、海や湖、雪を越えていく。

  各人それぞれが持ったその棒(兵器)で叩く」

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2011年12月26日月曜日

半減する捕虜や戦争



 出典:黄金の世紀:120~121頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ

 《半減する捕虜や戦争
 《半減する捕虜や戦争


 「10-42」

 Le regne kuntain d'Ange'lique ge'niture,
 治世 人間味のある 天使の 子供

 Fera son regne, paix union tenir,
 持つ その 支配は 平和 機構 管理する

 Captive guerre demy demy de sa cloture,
 捕虜 戦争 半分 ヘ 彼の 囲い

 Long temps la paix leur fera maintenir,
 永い 時代 平和 彼等の 保つ 不変に支えて


 「10-42」

 「人間味のある天使の子供の治世、

  その支配は平和を管理する機構をもつ。

  捕虜や戦争は、半分は彼の囲いへ、

  永い時代、彼らの平和を不変に保つ」


 彼が指導支配する政権は、全世界の平和を管理する機構をもち、

 その治世のあいだは戦争も捕虜の数も半減し、

 それも彼のつくった「囲い=ルール」の中に閉じこめられてしまい、

 彼らの平和を永い時代にわたって、不変に保つという。


 天使の子供というのは、よくわからないが、

 彼は天孫族の子孫という古代伝承があるから、

 ノストラダムス式にいえば

 「天使の子供」としか書けなかったのだと思う。

 しかしノストラダムスは、彼が西欧の天使に比べて、
 
 はるかに人間的だと知っていたから、

 それで一般の天使と区別したつもりなのである。

 だが、彼の治世には、捕虜や戦争はまだ半分しか減らないらしい。

 しかし永い時代のあいだ不変に平和を保つともいっている。

 人間の生命は短く、

 永い時代を一人の彼が統治することは不可能である。

 ということは、彼の治世はそう永くないから、

 戦争が半減するだけなのであって、

 そのあとは永く戦争のない良い時代が続く、

 ということになる。

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2011年12月25日日曜日

金銭の支配する青銅の時代を黄金の世紀に変える



出典:黄金の世紀:116~119頁
加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ

金銭の支配する青銅の時代を黄金の世紀に変える
金銭の支配する青銅の時代を黄金の世紀に変える


「5-41」

Nay sous les umbers et journe'e nocturne,
生まれて もとに ( 日陰の)それなのに 歴史的な日 夜

Se'ra en re'gne et bonte souveraine,
だろう 身につけた 統治力 と 育ちの良さ 優越した・最上の

Fera renaistre Son sang de I'antique urne,
持つ 復活して その 血 によって 古代の 骨壷

Renouvellant siecle d'or pour I'airain,
変える 『黄金の世紀』に代わって 青銅製のそれ

「5-41」

「日陰のもとに生まれたのに、歴史的な日夜、

それは最上の育ちの良さと統治力を身につけているからだろう。

その血によって、古代の骨壷を復活して持ち、

青銅製のそれに代わって『黄金の世紀』 に変える」


これまでみてきた予言詩のおかげで、

この詩はほとんど解説がいらないと思う。

だが念のため、

もう少し補足するとすれば「青銅製の古代の骨壷」が

「黄金の世紀」に変わるというのだから、

骨壷とは彼の先祖の政治が残した(治績や遺業)を収納したもの、

すなわち歴史で、

「それは青銅=真鍮ていどのものだったが、

こんどはそれを本物の黄金のような素晴らしい政治に変えて、

輝くような人類社会の黄金時代をひらく」というのだ。


この「青銅製のそれ」は、青銅は金銭の蔑称で、

余銭が支配する人類社会という意味だ。

それは公害を生み、人心を狂わせ、

不労所得者を堕落させて人類を滅亡させる悪魔である。

主だから「黄金の世紀」 がくる必要があるのだ。

こう考えてくると

「黄金も金銭を意味しているから、それは資本主義の繁栄を意味する」

と説く他の著者の説はまちがっているのだ。

黄金が溢れても、公害で人類が死滅して行くような世界は絶対にきてほしくない。

一連の予言詩は、ここまできて、ついに日陰に生まれた救世主が、

「黄金の世紀」を開くという四行詩になった。

これまでの解読の正しさが立証されたことがわかると思う。

しかし、そんなに恵まれない不幸な生まれの人物が、いったいどうして、

それほどまでの能力の持ち主になれたのであろうか?

それもまた次の詩が「記録」している。


「4-87」

Un fils du Roy tent de langues aprins,
一人の 息子 の 言語 失われた

A son sis ne au regne diffe'rent,
占める その 位置 ない に 天下 斬新な

Son pe're heau au plus beau fisz vomprins,
その 父 素晴らしい 彼に 最多の 素晴らしい 獲得 理解能力

Pera pe'rir principe adhe'rent,
させる 消滅 道義 密着している


「4-87」

「王の一人の息子、失われた言葉を学び、

天下にない斬新な彼の位置を占める。

その素晴らしい父が、彼に最多の素晴らしい理解能力を獲得させ、

人類に密着している道義を消減させる」


最初の「王の一人の息子」という言葉は、

かれが実子ではあっても社会的地位が王子ではなかったことを、

とくに強調しているのである。

その王は彼に最多の素晴らしい理解能力を獲得させた素晴らしい父だった。

その息子は古い言葉の研究にうちこんで、

それまで世界になかった世界最初の斬新な学術の創造者という位置を占めた。

学者として獲得した素晴らしい理解能力を駆使して、

それまで世界の人々 が当然のことと信じきって

心身に密着したように従ってきた「道義」と呼ばれてきたものを、

徹底的に批判検討し、

それが人類の幸福と繁栄を蝕んでいる部分を明らかにして、

まちがった旧道徳を消滅させる、というのである。

しかしそんなことが果たしてうまくいくのであろうか?

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2011年12月24日土曜日

悲劇が生んだ宿命の子供



 出典:黄金の世紀:114~115頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ

 《悲劇が生んだ宿命の子供
 《悲劇が生んだ宿命の子供》 


 「5-84」

 Naistra du gouphere et cite emmesure'e,
 生まれた で 深淵 そして 都市 密集した

 Nay de parens obscurs et tenebreux;
 生まれ 教訓 漠然とした そして 真っ暗

 Quand la puissance du grand Roy reveres,
 そのとき その 能力 が (大王)うやまう

 Voudre destruire par Rouen et Eureux.
 望む 破壊 を通って ルーアン と ウーノル


 「5-84」

 「密集した都市の深淵に生まれた。

  漢然とした真っ暗な生まれから教訓。

  そのとき大王が‘その能力をうやまう。

  ルーアンとウール通って破壊したい」


 彼の母は、やんごとないお方の囲われ者。

 ふつう子供が生まれたら目出たいと喜ぶのに、

 この詩では「悲しいしらせ」というのだから、

 その母が難産で死亡したことがわかる。


 侯爵夫人は、

 その悲しい出来事のために二つの身分をもつことになる。

 一つは侯爵夫人で、

 もう一つは、敵の手の中で「囚人」同様の身分に……。

 この「乾いた雑木林」は、実際の林のことではなくて、

 雑木のように役たたずの貴族たち、潤いのない連中のこと。

 彼らに囲われて、味方と絶縁状態になったことを意味する。

 彼はそうした事情で、大人口が密集した首都・東京の中で、

 国民が覗きこむことを許さない「深淵」に生まれた。

 その霞がかかったようにはっきりしない真っ暗な生まれと、

 それが生み出した特別な苦闘と努力の半生が、

 のちに彼が世に知られたとき、

 世界の大王の地位にある人に

 敬われるほどの見識と人格を備えさせることになった。

 「その大王が、フランス・ノルマンディの二都市、

  ルーアンとウールを通過して敵を破りたい」というから、

 その時期は第三次大戦中ということ。

 ルーアンは、ジャンヌ・ダルクが処刑されたところ。

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2011年12月23日金曜日

彼は日陰の身のプリンス



 出典:黄金の世紀:112~113頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ 

 《彼は日陰の身のプリンス
 《彼は日陰の身のプリンス


 東京か、他の都市か、それを教える次の詩がある。

 「10-9」

 De Castillon figuieres jour de brune,
 の 館 フィグレス 日 日暮れ

 De femme infa'me naistra souverain prince,
 が 女性 日陰の身の 生んだ 至高の 王子

 Surnom de chausses perhume luy posthume,
 揮名 故に 身についた 香気光る 忘れ形見

 Onc Roy ne fut ai pire en sa province,
 決して 王 (ならない)もし…なら より悪い に その 地域


 「10-9」

 「フィグレスの館は一日の日暮れ

  日陰の身の女性が生んだ至高の王子

  身についた渾名ゆえに香気光る忘れ形見

  もしその地域がより悪いなら決して王にはならない」


 ノストラダムスは、この「フィグレス」という謎の名詞に、

 念入りに説明をつけている。

 それは「一日の日暮れ」のことだというのである。

 東京にはこれにぴったりの地名がある。


 この東京生まれの人物は「至高の王子」だったという。

 地位の高い人物の息子だったが、

 彼を生んだ母は「日陰の身」だったから、

 彼の素性はほとんど人に知られていなかった。

 また彼は揮名でもわかるらしい彼独特の雰囲気をもっているらしい。

 でも彼は、ふつうの庶民として生涯をおくり、

 決して王などになろうとはしない。

 なのにこの宿命のため、かえって迫害や妨害をうけ、

 困難な人生を余儀なくされた。

 これがさきの「6-37」の詩の

 「不正におとしめられていた」というフレーズの真意だと思う。

 こうして細かく検討してみると、

 この詩もノストラダムスでなければ

 絶対に透視できない細部まで描きつくしているが、

 この手懸かりから、この人物を紹介している多くの詩が、

 さらに新たに次々にみつかる。

 「10-54」

 「やんごとない囲われ者から、この世に生まれた。

  侯爵夫人は、その悲しいしらせのために二つの高さを持つ。

  敵の手の中で自由を奪われて囚人になるだろう。

  陛下は乾いた雑木林に囲われて、ご病気」


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2011年12月22日木曜日

救世主は東京生まれの日本人



 出典:黄金の世紀:109~111頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ 

 《救世主は東京生まれの日本人
 《救世主は東京生まれの日本人

 彼の三人の子供が「水辺」で生まれたという指摘は、

 父にたとえられた日本が島国であるという比愉にも通じる。

 このことに注意して予言詩を分類していくと、

 「水生の者」という特殊な限定詞をもった人物が登場する次の詩がみつかる。


 「1-50」

 「水生の者、三重になった都市に生まれる。

  一人の彼のために木曜を祝祭日にする人をつくるだろう。

  彼の名声、富、支配、彼の権力は安静化。

  陸と海でオリエントに動乱」


 この最後の一行も、天才の登場が「大虐殺に賭けるとき」だというのに通じるし、

 三行目の「彼の名声」以下の表現も二行目の「彼のために祝祭日をつくる」というのも、

 この人が、なみたいていの人物ではなく、

 「黄金の世紀」の立て役者で、

 ノストラダムスのいう救世主だとみていいと思う。


 さきにも「5-24」の詩で、大予言の詩は、

 複数の内容の詩として読むことができるという実例をご覧にいれたが、

 私のノストラダムス学の講義では、

 彼の予言詩は短い一語一語にも、

 複数の重要な情報が詰めこまれていることが最大の特長だと教えてきた。

 では「水生」とは、単に島国生まれということだけだろうか?さきにも見たが、

 それは海運・水産・港湾・貿易などといった日本を象徴する産業をも意味させてあるから、

 これは彼が日本人だという特定条件を指摘しているだけでなく、

 この詩が特に彼の誕生を語るものである点を考えれば、

 それは「水瓶座(みずがめざ)生まれだ」という指摘だと見抜く必要がある。

 これは全ての予言詩に当てはまる事実なのだから、

 この「水生=水瓶座生まれ」も例外ではない。

 だが、そのあとの「三重になった都市に生まれる」は、このままでは難解である。

 手早く思いつくのは東京で、それも現在の東京都ではなく昔の東京市なら、

 中央に皇居があって、その周囲に山の手の高級住宅地があり、

 さらにその外周に下町があるという三重構造になっていた。

 まちがいなく日本を代表する「三重になった都市」である。

 日本の都市は、かつて封建時代の首都だったところが多いから、

 各藩政権の所在した城などを中心に、その周囲に重臣たちの邸宅地があり、

 その外周に町人のすむ下町がある三重構造になっているところも少なくないので、

 東京だと即断することは許されない。

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2011年12月21日水曜日

日本に現われる天才が黄金の世紀を築く



 出典:黄金の世紀:106~108頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ 

 《日本に現われる天才が黄金の世紀を築く
 《日本に現われる天才が黄金の世紀を築く

 これで「黄金の世紀」が実際におとずれること、

 それは二十一世紀初頭で、

 それを主導するのが日本に現われる

 一人の天才=ノストラダムスが救世主と呼ぶ人物で、

 その人の指導によって、

 アジアを中心に世界国家が生まれるということまでわかったが、

 いっペんに頭にいれるには事柄が大きすぎて、

 こんがらがってくる。

 ここで総括しておこう。

 1 ノストラダムスは「黄金の世紀」を多くの予言詩で、

   ある天才が二十一世紀初頭に彼の『予言集』 を、

   人類の大遣産として復活させ、

   同時に人類をとても満足させる輝かしい真理を発表する、

   それが「黄金の世紀」を実現させるのだという。

 2 その天才は不正におとしいれられていた歴史学者で、

   彼を苦しめたり、人間として恥ずかしい悪徳や犯罪を犯した者どもは、

   いまでは陰湿な闇のなかに姿をかくしてしまった。

 3 その天才のその価値の高い作品は、世界に満ちわたる大べストセラーになるが、

   その登場の時期は大虐殺、すなわち戦争が始まるときで、

   それは二十一世紀初頭前後だ。

 4 「黄金の世紀」は、その優れた指導者と、眼に見えない者との判断力により、

   理解力をもった大胆な「終わることのない見事な集団」が、

   迷信宗教を減らしながら実現する。

 5 その「集団」とは、全人類を一つにした世界国家であり、迷信宗教が征服されたあと、

   その大きな議会が、改めてその天才の著書を出版するのである。

 6 その世界国家は、もう二度と、もとの小国分裂に後戻りしない明治維新タイプの日本型。

   そのことが日本が黄金の世紀を主導する太陽の世紀ということである。

   そうなるのは不況に沈む希望のない世界経済を、

   天王がその世界国家に君臨して、眼に見えて成長するようにするからで、

   彼には水辺で生まれた三人の立派な子供もいるという。

 7 その三王とは(海に囲まれた)アセアン諸国のことで、

   その地域に新たな「終わることのない見事な集団」の「神聖な本部」をおく。

 8 この日本主導の黄金の世紀は、前提に「美しい法と統治」によって栄えた歴史がある。

 9 日本は救世主を育てる温床だった。

   日本と中国の思想の根底には孔子の教えがあるが、

   唯物史観の共産政権下にある中国でなく、

   日本が救世主を生み育てる温床になったのである。

 しかしまだこれだけでは、いろいろな疑問がたくさん残っている。

 とくに中心人物について、もっと知りたい方も多いと思う。

 ノストラダムスはその人についてもくわしく予言している。

 その人物は最近、

 若い皆さんのあいだで話題になったチランその人なのだろうか?

 次はそれを徹底的にしらべてみよう。

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2011年12月20日火曜日

美しい法と統治が、太陽・日本を興す



 出典:黄金の世紀:104~105頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ 

 《美しい法と統治が、太陽・日本を興す
 《美しい法と統治が、太陽・日本を興す


 こうして「美しい法」の正体がはっきりわかると、

 一つ前の詩は、次のようにも読める。

 「その美しい法は中国の古代の指導者・孔子が練りあげたもの。
  
  それによって中国は大国として現在も栄えている。

  だが中国のサチュールヌは日本と争って右往左往

  (清国は日清戦争を起こし、結局滅亡してしまった。

   またその後、蒋介石政権は日中戦争で悪戦苦闘したあげく

   台湾へ逃げて紛争の種を後に残したが)

  その同じ儒教精神が、いっぽうでは極東の一小国にすぎなかった日本を、

  いまでは大国中の上位にまで押し上げた」

 サチュールヌは悪魔という意味だから、

 サチュールナウは悪人のことと読み替えてみると、

 「その日本では、その美しい法の精神がまだ生きているから、

  悪徳や不倫を犯した悪人どもは、世間から冷たい眼でみられ、

  爪弾きされるという最悪の人生を耐え忍ばねばならない」という内容の詩になる。

 さきの解読では、中国、ロシア、日本三国の歴史的事実の予言だったものが、

 こちらは、
 
 「美しい法」のその内容と働きと歴史をくわしく教え評価することで、

 未来の日本の運命を予言し、私たちに警告して、

 幸福な人生とはなにかを深く考えさせる詩になる。


 「5-24」

 「その法と支配者のもとに金星は興った。

  サチュールヌは、ジュピター帝国にかかわって右往左往。

  美しい法と統治が、その太陽を興した。

  サチュールナウは、その最悪を耐え忍ぶ」


 だが、こうして複数の内容の詩として読みとれるというと、

 ノストラダムスはインチキだ、それはどんなにでも、

 適当に説明できるように仕組まれた占い師用のマヤカシものだ、

 などと非難する連中が現われる。

 けれども、文章が表現できる内容には限度があり、

 好きなように解釈できるものではない。

 ただ、言葉によっては、含んでいる意味の深いものがあるから、

 その文章が意外なほど多くを語れるものもある。

 だから大予言は一つの限定された事件だけを予言したものだと、

 思いこんでいるものは、

 大予言のことは何もわかっていないという証拠なのである。

 ノストラダムスは、大予言は三七九七年まで役に立つとわざわざ書いている。

 そのとおり繰り返し役立つのでなければ、

 九四二篇しかない予言集は、

 出版後五世紀のあいだにぜんぶ使いきっていて、

 今ごろ私たちが関心をもってみても、なんの価値もないのである。

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2011年12月19日月曜日

救世主を育て上げた歴史的温床



 出典:黄金の世紀:102~103頁
    加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ 

 《救世主を育て上げた歴史的温床
 《救世主を育て上げた歴史的温床

 中国と日本、このアジアの二国は栄えているのに、

 ロシアは苦難を耐え忍んでいる。

 この大きなちがいは何が原因か?

 それは「法」の美しさだという。

 日本と中国の国法は自由・資本主義と独裁・共産主義という

 正反対のものなのに、どちらもよい国に成長した。

 ところがロシアは、それとおなじ独裁・共産主義から資本主義に転換したのに、

 うまくいっていない。

 この差の理由は何か? これもよく考えないと、

 私たちの幸福は守れない。

 次の詩は、この重大な疑問の謎を、はっきり解いてくれるだけでなく、

 私たちに、とても明るい未来を感じさせてくれる。


 「5-53」

 「その抑制を命ずる太陽と金星の法は

  予言の真意に適応しながら

  理解されないだろうが、どちらにもない。

  だからその偉大な救世主の法は、太陽、君のものだろう」


 この詩をみるとその法は、まず日本と中国共通のものだという。

 そしてその性質は「抑制を命ずる」のだという。

 抑制とは欲望や感情を押さえることだから、

 ノストラダムスがいうこの法は、日中の今の法律のことではなく、

 その基礎思相心になっている昔の法=孔子が説いた「儒教」だとみると、

 謎はとける。


 儒教は徳川政権の法律そのものだったし、

 明治以後の法律もまたその倫理観が基礎になっている。

 もちろんそれは未開の古代思想だから支配者や官僚に悪用されて、

 汚職や不公平なコネ犯罪の温床になっているが、

 西欧のそれと比較すると「美しい部分=倫理観」に満ちていると

 ノストラダムスは判定しているのである。

 しかし現在の日中のそれは、

 この予言が美しいと褒めるその真意によく合っているのに、

 一般人には余り理解されないためだろうが、

 現行の法律には、日中どちらにも欠けている。

 そしてそうした「聖なる」思想は、

 唯物思想を国是にしている今の中国が法律化するのはムリだから、

 「その偉大な救世主の法は、太陽、君のものだろう」ということになる。

 日本になぜ「偉大な救世主」が現われ、

 日本が、なぜ『 黄金の世紀』の指導者になり、

 二十一世紀がなぜ「太陽の世紀」なのかが、これでわかった。

 それは突然、まぐれ当たりで、

 優秀な頭をもった子供が日本に生まれたから、というのではない。

 日本は「黄金の世紀」を生み出して指導するだけの歴史的温床をもち、

 合理的に救世主を育て上げていたのである。

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2011年12月18日日曜日

黄金の世紀を形づくるものとは



 出典:黄金の世紀:99~101頁
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 《黄金の世紀を形づくるものとは
 《黄金の世紀を形づくるものとは

 しかし日本は、

 世紀末に経済大国とは呼ばれたが、

 その経済思想とは正反対といってもいい

 「高い精神性」でも、

 世界を指導できるような力を、

 本当にもっているのだろうか?

 この点ついても、

 ノストラダムスはきちんと評価し、

 その理由を歴史的な事実をあげて

 私たちに教えてくれる。

 次の詩がその一つである。


 「5-24」

 「その法と支配者のもとに金星は興った。

  サチュールヌは、ジュピター帝国にかかわって右往左往。

  美しい法と統治が、その太陽を興した。

  サチュールナウは、その最悪を耐え忍ぶ」


 「5-24」

 Le Kegne et Roy soubs Venus eselev’e,
 その 法 と 支配者 のもとに 金星 興こった

 Saturne aura sur Jupiter empire,
 サチュールヌ 右往左往する に関わって ジュピター 帝国

 Be loy et re’gne par le Soleil leve’,
 美しい 法 と 統治 が その 太陽 興こした

 Par Saturnius endurera le pire
 なべて サチュールナウ 耐え忍ぶ その 最悪を


 金星は中国の国旗が金の星をならべているので、

 中国の代名詞としてこの予言を読むと、

 非常によく適合している。

 日本の日章旗と太陽という日本の代名詞と同じである。


 「サチュールヌ」(悪魔)は、そのスペルがスターリンに最も近く、

 また彼のおこなった行為も悪魔と呼ぶにふさわしい。

 彼は独裁者としてソ連そのものだったから、

 これを過去のソ連、今のロシアの代名詞として読むと、

 これまたぴたりと適合した予言が現われる。

 「ジュピター」は、そのスペルがジャップ(日本人への蔑称)に最も近く、

 その代名詞として読むと、これまたピッ夕リよく合った答えがえられる。

 だからこの詩がいう意味はこうなる。

 「現在の中国は、共産政権の法律と毛沢東以来の独裁支配者によって

  国を興すことができた。

  ロシアは、帝政時代には右傾して日本帝国と戦って敗れ、

  革命で左傾してソ連になり、

  いままたソ連が崩壊して日本を見ならって右傾した。

  まさに右往左往である。

  その日本は、敗戦で焼野原になったが、平和憲法という世界に類のない美しい法と、

  経済立国という基本方針を貫いた政治の成功で、

  大国の中に数えられるまでに復興した。

  そのとき、サチュールナウ(ロシア人)は、

  産業の荒廃、給与の遅配といった最悪の経済状態を

  幾年も耐え忍ぶという悲劇をあじわっている」

 そのため世界は、ロシアが再び共産主義国家や、

 軍事大国に逆戻りしないかと恐れている。

 サチュールヌはいまもなお日本の甘い成功の誘惑と、

 左翼時代への郷愁との板挟みになって、

 やはり右往左往し続けているのだ。

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