出典:黙示録の大予言:47頁
加治木義博(言語復原史学会)・ムックの本・KKロングセラーズ
聖書には二人のヨハネがいる。
この『ヨハネの黙示録』の作者は、
その二人のうちのだれなのか、
というのがいまも『聖書』学者の解けない課題になったままだ。
ドイツの神秘学者ルドルフ・シユタイナーは、
イエスに洗礼を与えたバプテスマのヨハネだといっているが、
別の「長老ヨハネ」だという説もある。
だが大多数の聖書学者は、
イエスの十二使徒の一人のヨハネだろうといい、三説に分かれている。
だがこれには完全なキメ手がある。
迷うような問題ではない。
それはヨハネ自身がはっきり『黙示録』の一番最初に、
こう書いているからである。
「これイエス・キリストの黙示なり。
すなわち、かならず速かに起こるべきことを、
その僕(しもべ)どもに顕わさせんとて、神の彼に与えしものなるを、
彼その使いを僕ヨハネに遣わして 示したまえるなり」
これを書いたヨハネは、
自分は「僕」すなわち「主イエスに仕える者=弟子」であると、はっきり述べている。
一方のバプテスマのヨハネのほうは、
だれが考えてもキリストの師ではあっても弟子ではない。
ところが彼には、
ヘロデ王の残忍な息子アンティバス王と娘サロメによって
首を切られたという有名な記録がある。
イエスより先に死んでいるのである。
その人物が後にパトモス島で『黙示録』を書くことなどできないことは、
わかりきったことだ。
作者ヨハネは、紀元68年にその島に流されたのだから……。
作者は間違いなく十二使途のヨハネ
イエスの十二使徒の一人のヨハネ
ヘロデ王
パトモス島
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